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あるライブのMCより

   僕がうたっているあいだは

      夢いていたあいだは

        君を愛していたあいだは

           まだ遅くなかったのに

         
                    『もう遅すぎる』

<MC>

 え~いまのがムスタキの『もう遅すぎる』でした。
 時間というものは・・・「今」というものは、変えることのできない「過去」と、
 すべてではないですけれどある程度変えていける「未来」の分岐点であると思います。
 その分岐する点が連続して線になったのが自分たちのいる、一方向に流れて決して
 元に戻せないし、やり直せない「時間」というものだと思います。
 そして今その分岐点にいてこうして皆さんの前で歌っていて、そして聴いてくれてくれる人が
 いることに深く感謝します。
 そして歌ったのが『もう遅すぎる』なんともいえんタイトルですね(笑)

 ・・・そして次の歌が最後の歌になります。

 ・・・ここでみなさんに少し手伝っていただきたいのです。
 皆さんにちょっとした計算をしていただきたいのです。
 あのう・・・ここにお集まりの皆さんの大半は持ってられると思います
 そろばんというやつ

 ・・・なに!! みなさん持っていらっしゃらない!!
 それでは買い物するとき買い物の合計金額がわからないではありませんか!!

 ・・・ああ、そうか最近はそろばん、ではなくて・・・なんていうんですか・・・
 あ、そうですね卓上計算機・・・電卓ってやつがでまわっていますよね
 なんか最近の電卓はミドリ色の数字から・・・液晶っていんですか・・・
 その最新の液晶の白黒くっきりの数字で計算画面が見やすいとか・・・

 ・・・なに!!

 電卓も持っていない!!

 なんということ!!

 ・・・ではしかたありません、携帯電話、スマホのどの電卓機能をお使いください
 これはほとんどの方もってますよね(笑)


 ・・・・それでは皆さんで計算をしてほしいのです。

 まず、一十百千万の万・・・・三万・・・30000という数字を入力していただきたい

 ・・・できましたか?

 では、その30000という数字を365で割っていただけますか
 
 ・・・その答えは割り切れないので小数点以下無視して

 82としましょう

 ではこの 82という数字を 24 で割っていただけますか

 すると 3 ・・・小数点以下一桁いれて 3.4と言う数字がでてきましたね。

 これは何の数字でしょうか・・・・

 これは日本の年間の自殺者数・・・30000人を超えています 10年連続で。
 自殺未遂者はその10倍・・・30万人はいるともいわれています。
 未遂者を含めなくても、一時間に3.4人の人間が自ら命を絶っている勘定になりますね。
 20分でひとり・・・これが日本の国の現実なんですね。

 こんなデータがあります。

 >ひとりの自殺、あるいは自殺未遂に対して、その周囲にいる5~6人以上が
 >深刻な心理的影響を受けると言われています。
 >未遂を含めた自殺者数が年間30万人いるということは、
 >日本では毎年200万人を超える人たちが自殺による深刻な影響を受けていることになります。

 ・・・深刻な話題になってしまい申し訳ありません。
 このことを少しでも改善していく減らして行くにはどうしたらいいか・・・
 自分も考えたりしましたが、むずかしいですね。
 日本の人口10万人に対する自殺者の数はアメリカと比べて2倍、イギリスと比べて3倍
 となっているそうです。
 キリスト教圏での自殺は、自分に命を与えてくれた「神」への反逆という
 側面もあるでしょうから単純に比べられないのでしょうが、やはり多いですね、日本は。

 死んでいった人、年間三万人・・・未遂者30万人、
 そしてそれを含めて影響を受けた人年間200万人
 これらの膨大な数字を前にして私もしばしば呆然としたこともあります。
 

 自分は自殺しなかった人のことを考えてみたんです。
 

 ・・・はなしが長くなってごめんなさい

 死んでいった人、年間三万人・・・未遂者30万人、
 そしてそれを含めて影響を受けた人年間200万人

 こうした数字はかなり明瞭に把握できます。

 ではこの自殺コース・・・どん詰まりの自殺や自殺未遂にいたるまえの
 そのコースのほんの入り口・・・
 それは私たちの日常の至る所にその入り口があると思うのです。
 その入り口に一歩踏み入れた人がすべて自殺してしまわないのはなぜか。
 その入り口にいる人はまだ意識的に自ら死を選ぼうなどとは思っていません。
 その人がその入り口からいっそう奥に行かなかったとしたら、それは何によってでしょう
 何かのちから、影響で無意識のうちに死のコースに背を向けたのなら
 それはなにによってでしょうか?
 何かのもの・・・物体・・・によってでしょうか?
 それとも人・・・誰かによってでしょうか?
 破産して債務に悩んで死のうとしている人が宝くじの一等に当たるよりも
 遙かに確率として多いのは・・・同じ人間の行為だと思うのです。
 私たちの普通の日常にぽっかり開いた自殺コースへの入り口
 そこへ一歩踏み入れたものを引き戻したのはその人の
 家族 友人 同僚 などの
 まなざし しぐさ こえ 表情
 これらのことが原因で自殺コースから引き帰った人は何人いるでしょうか?
 それはいままでに
 一人だったでしょうか?
十人だったでしょうか?
 百人だったでしょうか?
 
 自殺者とその影響下にいる人たちはだいたいの人数は掴めます

 けれど

 日常の中で周囲の人間のために自殺を遠く回避でした人、またそうさせた人は
 いったいどれだけの数になるでしょうか?
 
 それは ゼロ でしょうか?

 それは何百万人にもなるのでしょうか?

 それは決して計数できないのです。
 
 そのかぞえられない確定できない数字・・・Xを

 私は・・・希望・・・と呼びたいんです。

 全く非論理的であるかもしれません。
 
 空疎とも呼べるかもしれないんです。

 でも私も含めた一人一人の毎日の、まなざし しぐさ こえ 表情 が
 誰かを自殺から遠く回避させているかもしれない

 それを希望と呼びたいんです

 もちろんその逆のケースも多数存在するでしょう
 ほんの一言で相手を傷つけてしまう・・・

 だからそうしないためにも、今から今までよりももっと

 注意力と 共感力と 想像力をもって
 
 ほかの人と接していってもらいたいんです

 ここにいる皆さんも そして私も

 この空虚なと思える X は決して現実の自殺者の問題を

 軽んじているわけではないのです。

 絶望的な現実の自殺者の数字を前にして
 
 小さいけれど 希望があれば・・・

 希望というのは人に 勇気を与えてくれるものと自分は確信しています。

 そしてそれは絶望で重たくなった足を一歩前に出してくれる
 
 「力」でもあると思います。

 ゼロとも数百万ともいえない希望

 それがあると思うともっといろんなことができて

 結果として自殺者の数が少なくなっていけると

 いいなと思います。

 ホント 長い話になってしまいましたすいません

 
 そしてラストの歌は 皆さんひとりひとりの胸にある小さな希望のことを歌ったものです


 『バラはあこがれ』
 
    
     あいさつがわりに この歌を君にあげる

       今度は君が歌う番だ
  
         信じておくれ  君の胸に咲いてる

           小さな希望のバラを

             大事なのはバラなんだ

               大事なのはバラなんだ

                 今日とという名のバラなんだ








                           終